中部国際空港株式会社は、空港内の専門店や土産物店でT&D RTR-500シリーズの無線温度ロガーシステムを導入しました。これにより、冷蔵・冷凍庫の温度監視の効率が向上し、手作業によるデータ記録の負担が軽減されました。
温度監視システム導入前の課題
2012年5月のシステム導入以前、従業員は食品の安全を確保するため、冷蔵庫と冷凍庫の温度を手動で確認していました。
店舗の開店から閉店まで、3時間ごとに実際の温度を確認し、基準値と比較して用紙に記録する必要がありました。
このプロセスは毎日行われるため、かなりの作業負担となり、また、大量の温度記録書類の保管スペースも必要でした。
導入されたT&D RTR-500シリーズシステム
空港では、大容量バッテリーを搭載した無線データロガーRTR-502Lを店舗や土産物店の陳列ケース内に設置しました。

空港内には様々な無線電波があり、通信が妨害される可能性があるため、データロガーとベースユニット間の信号の安定性を高めるために、RTR-500をリピーターとして設置しました。
システムの主要機器としては、空港既存の有線LANに接続されたRTR-500NWが使用されました。
さらに、他の場所での一時的な商品展示や、無線通信が不安定な場所でのデータ収集のために、RTR-500DCハンディデータコレクターも用意されています。
現在、RTR-500シリーズは生産終了となり、より高性能な代替モデルであるRTR500Bシリーズに開発されました。
お客様に直接温度を表示
設置をすっきりと見せ、お客様に安心感を与えるため、無線データロガーは短いセンサーを使用して陳列ケース内に設置されています。
デバイスの位置は、お客様がデバイスのLCD画面を通じて現在の温度を直接確認できるように配置されています。
お客様だけでなく、従業員も毎回巡回して記録することなく、商品の温度を簡単に確認できるようになりました。
異常温度時の警告
システムは継続的に温度を監視するように設定されており、設定範囲を一定期間超えた場合は即座に警告を発します。
異常が検出された際に警告灯が作動するよう、RTR-500NWの外部出力接点に警告灯が接続されています。
さらに、システムは温度が設定範囲外になった場合に警告メールを送信し、温度が正常に戻った際にも再度メールを送信できます。
これにより、管理者は異常に迅速に対応できるようになります。

すべての温度を中央で監視
すべてのデータロガーからのデータは、オフィスのセントラルコンピュータからLANシステムを通じて監視できます。
管理者は以下を確認できます。
- 現在の温度値
- データロガーのバッテリー状態
- 温度異常
- 継続的な温度変化グラフ
- 分析および保管用の履歴データ
また、多数のデータロガーを設置し、エリアや店舗ごとにグループ分けすることで、監視と管理が容易になります。

無線データロガー使用後の結果
RTR-502LおよびRTR-500NWの導入後、空港は手動での温度記録から、デジタル形式での正確なデータ収集に移行できました。
温度巡回の手間や書類が削減され、従業員が巡回するのを待つことなく温度異常を検知できるようになりました。
データロガーは無線式でバッテリー駆動のため、陳列ケースと一緒に簡単に移動できます。
無線信号が不安定なエリアでは、ポータブルRTR-500DCを使用してデータロガーからデータを収集することも可能です。
得られたメリット
無線温度監視システムの導入により、中部国際空港は以下のメリットを得られました。
- 手動での温度監視および記録の負担軽減
- 温度データをデジタル形式で体系的に保存
- 冷蔵・冷凍庫の温度を中央で監視
- 異常発生時にメールおよび警告灯で通知
- データロガーのバッテリー状態を遠隔で確認
- 店舗またはエリアごとに機器をグループ分けして管理を容易に
- データロガーを陳列ケースと一緒に簡単に移動
- 中央コンピュータを通じて履歴データを分析および保存
まとめ
中部国際空港の事例は、冷蔵・冷凍庫の温度監視に無線データロガーを使用することで、手動監視による作業負担を軽減し、食品安全管理の効率を著しく向上させられることを示しています。
データロガーからのデータはLANシステムを通じて中央コンピュータに送信され、管理者は温度の監視、データの分析、異常発生時の迅速な通知を受け取ることができます。
3時間ごとの温度巡回・記録から、中央で継続的に監視できるデジタルシステムへと温度監視プロセスを変革することで、作業効率、データ保存、食品安全性のすべてにおいて改善がもたらされました。
