3Dプリンター導入ガイド②:3Dプリンターで何ができる? 業界別・驚きの活用事例 投稿者 : FIT THAI on 2025年11月17日 第1回の記事では、 3Dプリンターが「材料を一層ずつ積み重ねて、立体物を作る機械」であること、そして「試作や小ロットの製造が得意」という基本を学びました。 では、実際にビジネスの現場では、どのように活用されているのでしょうか?「ウチの会社でも使えるんだろうか?」と疑問に思っている方のために、今回は「製造業」「医療・歯科」「ホビー」といった業界別に、具体的な活用事例をご紹介します。 【製造業】開発スピードが命! 自動車・精密機器での活用 製造業において、3Dプリンターは「開発のスピードアップ」と「コスト削減」に絶大な効果を発揮しています 1。 事例(1) 試作・モックアップ 製品開発の現場では、設計した部品が本当に正しいか、何度も試作品(モックアップ)を作って検証します 。従来、この試作を外注の切削加工や金型製作に頼ると、コストも時間もかかっていました。しかし、3Dプリンターを導入し、試作を「内製化」することで、このプロセスが劇的に変わります。 ケーススタディ:大手自動車メーカー Ford社 Ford社は、新型車の開発プロセスにFormlabs社の3Dプリンターを導入しました。導入前(外注): 試作品1個の製作に 7〜10日 の期間と 約$300 のコスト 導入後(内製): 製作時間は 30時間 に短縮、コストは 約$50 に削減設計者が考えたアイデアを、その日のうちにプリントして、すぐに手にとって検証できる。このスピード感が、開発サイクルを加速させ、より良い製品を生み出す土壌となっています。 事例(2) 治具・工具(ジグ)の内製化 もう一つの強力な用途が、製造ラインや検査工程で使われる「治具(ジグ)」の内製化です 。 治具とは、部品を組み立てたり検査したりする際に、位置を正確に決めたり、固定したりするための専用の道具のことです。 従来は、こうした治具も金属加工などで外注しており、納品までに数週間かかるのが当たり前でした 。もし現場から「ここの角度を変えてほしい」と改善要望が出ても、すぐには対応できません。 3Dプリンターがあれば、現場の要望を反映した新しい治具を、数時間から数日でプリントして提供できます。これにより、現場の生産性や作業効率が劇的に改善します 。強度が必要な場合は、ナイロンやカーボンファイバー配合の材料 が使われます。 🩺【医療・歯科】一人ひとりに合わせて作る「個別化医療」 3Dプリンターの「一点物(ワンオフ)の製造が得意」という特性が、医療・歯科分野で大きな変革を起こしています 。 事例(3) 医療(手術支援・教育) CTやMRIスキャナで取得した患者さん固有の3Dデータを基に、臓器や骨のリアルな立体モデルを作成します 。 医師は、このモデルを使って「手術のシミュレーション(術前検討)」を行います 。2Dのレントゲン画像では分かりにくかった血管の位置や骨の形状を、手にとって立体的に確認できるため、手術の精度を高め、リスクを低減することにつながっています 。 また、患者さんごとに体格が異なる義肢装具(義手や義足)の製作にも活用されています 。 事例(4) 歯科(デジタルデンティストリー) 歯科業界は、3Dプリンターの活用が最も進んでいる分野の一つです。口腔内スキャナで取得したデータを使い、様々な技工物を製作します。 歯列模型: 患者さんの歯並びを正確に再現したモデル 。サージカルガイド: インプラント手術の際、ドリルを入れる位置と角度を正確に導くためのガイド 。矯正用アライナー: 透明なマウスピース矯正の装置 。ケーススタディ:コアデンタルラボ横浜同社は、歯科技工所としてFormlabsの3Dプリンターを導入しました。導入による劇的な変化は、「個人トレー(精密な型取り用のトレイ)」の製作でした。導入前: 熟練した歯科技工士が 「1日中かかりきり」 で行っていた手作業。導入後: 3Dプリンターが夜間に作業を代替。 これにより、担当の技工士は、より高度で付加価値の高い技工物の製作に時間を使えるようになり、「労働環境の改善」と「生産性の向上」を同時に達成しました 。 【その他】アイデアを形に! 建築からホビーまで ビジネスだけでなく、私たちの身近なところでも3Dプリンターは活躍しています。 建築: CADデータから高精細な「建築模型」を直接造形し、施主とのイメージ共有をスムーズにします 。 ホビー・一般: 個人が「フィギュア」や「ミニチュア」を作ったり、「カスタムアクセサリー」や壊れた家電の修理パーツなど、アイデアを即座に形にしています。 まとめ:3Dプリンターが価値を生む瞬間 今回ご紹介した事例から、3Dプリンターが特に大きな価値を生むのは、 Fordの事例: 高額で時間のかかる「外注プロセス」を「内製化」した時コアデンタルラボの事例: 「熟練の手作業」を「デジタルワークフロー」で置き換えた時であることがわかります。 あなたのビジネスにも、3Dプリンターで解決できる「時間のかかる外注」や「属人的な手作業」が隠れているかもしれません。 次回予告:第3回では、3Dプリンターの「方式」の違いに焦点を当てます。最も普及している「FDM方式」と、Formlabsが得意とする高精細な「光造形(SLA)方式」は、一体何が違うのか? その仕組みとメリット・デメリットを徹底比較します。 引用文献 3Dプリンターの製造業での活用事例5選|自動車・医療など業界別に https://www.ksdl.co.jp/column/3dprinter-cases/ 3Dプリンターとは? 前編 特徴や造形原理、メリットとデメリットを https://www.3d-printout.com/study3d/study1/ 業界別3Dプリント活用法:自動車・モビリティ | Formlabs, 11月 https://formlabs.com/jp/industries/automotive/ 3Dプリンターを作れるもので選ぶ | 3Dプリンター・3Dプリントならi-MAKERhttps://i-maker.jp/blog/select-3dprint-make-33988.html 医療分野における3Dプリンターの活用例について解説 - FLASHFORGEhttps://flashforge.jp/benefit_list/medical/ 歯科用3Dプリンター(歯科用)の活用事例を一挙に紹介https://www.dent3d-navi.com/example/ 導入事例|Formlabs for Dental - 横糸電歯技研https://dental.form2.shop/case2 3Dプリンターの作品例&アイデア集20選!簡単なものから上級者向けまで紹介 - APPLE TREEhttps://apple-tree.co.jp/column/3dprinter-print-ideas/ 【実例紹介】3Dプリンターを活用したハンドメイド雑貨 ~22選 - グレぴよ工房https://grape-piyo.com/3dp-goods/ タグ: 3DPrinter シェア Facebookでシェアする 0件のコメント コメントを残す 名前 メール メッセージ